心に残った歌

今までに心に残った歌(1970年代~)

人間の駱駝(ひとのらくだ)


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人間の駱駝(ひとのらくだ)
歌:大塚ガリバー
作詞:宮本輝秋元康、作曲:長渕剛 

1982年にTBSで「青が散る」という青春ドラマを放映していたのですが、その主題歌でした。少ししゃがれた声で情感たっぷりに歌いかける手法は、僕の心を掴みました。僕のコラム「じゃ、また」に書いたこともありますが、このドラマは、僕と妻はとても面白く感じ、毎週楽しみにしていたのですが、残念ながら視聴率がイマイチで途中で打ち切りになってしまい、当初の予定よりも早めに終了する羽目になった作品でした。

 

もし、視聴率がよかったなら、この歌ももっと大ヒットしたと思っているですが…。なにしろこのあとに大作詞家になる秋元康さんと長渕さんのコンビです。名曲でないはずがありません。おそらく作詞にこのドラマの原作者である宮本氏の名前も書いてあるのは、まだ秋元さんが作詞家としての業界の認知が弱かったからだろうと想像します。そうでなければ、おまけのような書き方で秋元さんの名前がでるはずがありません。

 

ご存じの方も多いでしょうが、秋元さんは元々は放送作家なのですが、放送作家から作詞家に転身する人は意外に多いそうです。ある意味、一つのルートになっているようです。秋元さんは放送作家の集まりである集団に属しており、そこに属している人はそのようなパターンで人生を送る人が多いそうです。

 

話は少し逸れますが、そのほかに作詞家になるルートの一つにコピーライターからの転身があります。このパターンは知り合いから「作詞のコンペ」の情報がもたらされることで一歩を踏み出すようです。作詞家もコピーライターも「言葉を操る」という共通点があるのがその理由かもしれません。

 

話を戻しますと、この歌を歌っている大塚ガリバーさんは「歌手を目指している、シンガーソングライター」という設定なのですが、実際のガリバーさんもその役柄と同じ立ち位置にいました。しかし、どうしてガリバーさんがその役に抜擢されたのかわからなかったのですが、1~2年前にたまたま読んだ記事にその回答が書いてありました。

 

ガリバーさんは長渕さんの付き人をしていたそうで、その縁でドラマに出演できたようです。現在は、表立った歌手活動は行っていないようですが、元気で過ごしているような記事を読んだことがあります。

 

♪大都会という名の砂漠に
♪人間(ひと)の駱駝(らくだ」が生きている
♪汗も脂も乾ききって
♪背中の瘤は夢ばかり

 

青春時代の心模様を掬い取っています。

 

♪あてなどないような旅だけど
♪明日の自分がなぜか恐くて
♪生きていたい
♪生きていたいだけの人間の駱駝

 

秋元さんは作詞の天才です。この詞にぴったりの歌詞の長渕さんのメロディーです。たぶん、この少し後だとこの二人の共作はあり得なかったでしょう。その意味で言いますと、本当に奇蹟の一曲といえそうです。

 

ドラマの中でガリバーさんが少しずつ芸能界で売れていく様が描かれる場面があるのですが、そのガリバーさんのマネージャー役を利重剛さんという役者さんがやっているのですが、ドラマの中で利重さんがダブルブッキングをやってしまい、マネージャー役を降りる話があります。芸能界の少し詳しいくらいでマネージャー面していたのに、その大失敗で自信を失う場面は、とても印象に残っています。

 

たぶん、こういった手合いの業界人って多いことを想像させる逸話ですが、社会の厳しさを教えているようでもいて、そんなことが僕に強い印象を与えました。僕の中では、「青が散る」→「人間の駱駝」→「利重剛」さんが一つの流れになっているのですね。

 

ちなみに、利重さんのお母様はあの「3年B組 金八先生」の脚本家・小山内美江子さんです。そして、余計なことですが、1年間だけと短い期間でしたが、小説家の鷺沢萠さんと結婚もしていたようです。今回書くにあたり調べていて知ったのですが、鷺沢さんは若くして自死なさった作家さんでしたので、記憶に残っていました。そのふたりが、結婚していたことを知り驚いた次第です。

 

それでは、また。