心に残った歌

今までに心に残った歌(1970年代~)

ロマンス・ブルー


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作詞・作曲・歌:浜田省吾
『PROMISED LAND 約束の地』というアルバムの収録曲。このアルバムは浜田省吾の8枚目のアルバムで、1982年11月21日に発売。

 

1989年発売の15thアルバム「WASTED TEARS」にも収録されているのですが、もしかしたらこちらのバージョンのほうが僕は好きなのかもしれません。曖昧なのは、自分が好きなほうがどちらなのかわからないからです。


最初に思ったのは、この歌のタイトルの意味です。「ロマンス・ブルー」ってどういう意味なんだろう。歌詞の内容は誰が考えても失恋とか片思いの心情を綴っています。この歌詞は実は視点が複数なのですね。最初の歌詞では

 

♪「さよなら」も言わず 出てゆく彼を

 

とあるのですが、「僕を」ではなく「彼を」となっています。ということはつまり彼と彼女のふたり以外の第三者の視点で書いています。しかし、2番目の歌詞では

 

♪君を失くした あの時の僕のように

 

となっており、視点は「僕」なのです。ですが、もし「僕」という存在が人間ではなく天使のような人間社会を雲の上から眺めている存在であったなら話は辻褄が合います。そうでなければ、

 

♪君はベッドの中で ぼんやり見てただけ

 

と情景を説明することはできません。以前デミ・ムーア主演「ゴースト/ニューヨークの幻」という映画をシネマクラブで紹介したことがありますが、この映画の主人公の彼氏は死んだあとも人間界にとどまっている設定でした。この歌詞に出てくる「僕」もちょうどそんな感じでしょうか。

 

この歌で僕が一番好きな箇所は第3番目の

 

♪新しい恋は~

 

の歌いだしのタイミングなのです。伴奏への入り方、メロディーがとても心の中に響いてきます。僕と同じ感性の持ち主の若い人がいたなら、その人が一番心惹かれるのは

 

♪まるで炎を炎で消そうと 僕も何度か恋に落ちたけど

 

ではないでしょうか。「わかるなぁ」って人多くないけど、絶対いるだろうなぁ…。ウフフ…。これはつまりはこの歌詞の主人公の彼女との恋が「人生最高の恋」ということを訴えたいのでしょうが、実は人間というのは不思議なもので、どんなに燃え上がった恋も年月が過ぎてしまうと色褪せてくるのですね。昨今の不倫の醜聞を見ていますと、その思いを確信する次第であります。

 

それでは、また。